【勤務医必読】医師に本当に必要な保険は4つだけ|見直すべき保険と不要な保険

医師のお金の話

皆さんは、自分が毎月いくら保険料を払っているか把握していますか?
この質問にすぐ答えられなければ、激ヤバです。

・・・とはいえ大丈夫です。
医師は比較的給料が安定しているため、勧められるがままにさまざまな保険に入ってしまっている人がとても多いです。

でも、それらの保険は本当に必要でしょうか?
僕は勤務医としてお金の勉強を進める中で、家計を見直す際に最も負担が少なく、かつ効果が大きいのが保険の見直しだと感じています。

結論から言うと、勤務医にとって本当に必要な保険は4つだけです。
給料はそれなりにもらっているはずなのに、なぜかお金が貯まらないと感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

保険見直しをおすすめする理由

医師として働いていて、給料は決して低くないはずなのに、なぜかお金が残らないと感じたことはありませんか。

そういうときに必要なのは家計の見直しですが、
食事や旅行を我慢したり、生活の質を下げるような節約はしたくないですよね。

電気代や水道代を細かく節約するのも、時間と労力の割に効果が小さく、正直コスパが良いとは言えません。

そこでおすすめなのが保険の見直しです。
保険は、見直して保険料が下がっても、何も起きなければ日常生活に一切影響がありません。

万が一に備えているだけなので、その事態が起きなければ、ただ毎年払うお金が減るだけです。
節約している感覚がほとんどないまま、家計を大きく改善できる。
これが保険見直しの最大のメリットです。

必要な保険を選ぶための考え方

ここからは、なぜ必要な保険が4つだけになるのか、その考え方を説明します。

保険は基本的に損をする仕組み

保険の話をしていると、
何かあったけど保険に入っていて助かった
という話を聞くことがあります。

ただ、それはたまたま不運に当たっただけです。
数学的に考えると、保険は基本的に入れば入るほど損をする仕組みになっています。

高校数学で習った期待値を思い出してください。
保険でも同じ考え方が成り立ちます。

保険でもらえるお金の期待値は、
起きる確率 × 起きたときにもらえる金額
で計算できます。

この期待値が、毎月払う保険料を上回ることは絶対にありません
もし上回ってしまったら、加入すればするほど得になり、保険会社が成り立たなくなるからです。

一時期流行ったコロナ保険も、感染確率が上がったことで期待値が保険料を上回り、結果として販売終了となりました。

このように、保険は構造的に損をする商品です。

必要な保険は、起きる確率が低く、起きたときの損失が人生を狂わせるものだけ

保険をかけるべきなのは、自分の貯金では到底対応できないレベルの損失だけです。

起きる確率と、起きたときの損失の大きさで考えると、次の4パターンに分けられます。

①起きる確率が低く、損失が小さいもの
これは保険に入る必要がありません。そもそも需要がないため、保険商品自体がほとんど存在しません。

②起きる確率が高く、損失が小さいもの
スマホ保険が代表例です。
壊れる可能性はありますが、損失は数万円から十数万円程度で、貯金で十分対応できます。

③起きる確率が低く、損失が大きいもの
ここだけが保険をかけるべき領域です。
万が一当たった場合、人生を大きく狂わせる損失になるため、自分の貯金では対応できません。

④起きる確率が高く、損失が大きいもの
これはほぼ保険が成立しません。
もし存在するとしても、保険料は現実的ではない金額になります。

医師に必要な保険は4つだけ

上記の考え方を踏まえると、勤務医にとって本当に必要な保険は次の4つに絞られます。

医師賠償責任保険

医療事故が起きる確率は高くありませんが、起きた場合の損害は数億円規模になることがあります。

医師が医療事故を起こす確率は、車を運転して事故を起こす確率や、火災に遭う確率よりやや高いと考えられています。
そのため保険料は他の保険よりやや高めになりますが、それでも必須の保険です。

月額保険料の目安:3000円から5000円程度

火災保険

火災の発生確率は低いものの、起きた場合の損失は非常に大きくなります。

賃貸住宅では加入が必須になっているケースも多く、多くの人が入るべき保険です。
また家財補償が付いていると、盗難や破損にも対応でき、意外と使い勝手の良い保険でもあります。

月額保険料の目安: 400-900円程度 (年5000-10000円程度・マンションの場合)

死亡保険・収入保障保険(養っている家族がいる場合のみ)

自分が家族を養っている立場であれば、万が一の際に家族が生活に困る可能性があります。

事故や病気の確率は高くありませんが、医師の場合、生涯年収は数億円規模になるため、損失も非常に大きくなります。

この場合に選ぶべきなのは、掛け捨ての収入保障保険です。
貯蓄型保険に入る必要はありません。

月額保険料の目安: 1000円から2000円程度

自動車保険(車を運転する場合)

車を運転する場合は、自動車保険も必須です。
人を怪我や死亡させてしまった場合、損失は数億円規模になる可能性があります。

必要なのは対人対物賠償保険です。
車両保険は不要です。

車の修理費は保険ではなく貯金で対応すべきで、車両保険は等級が下がり、長期的に見てコスパが悪くなります。

月額保険料の目安: 2000-3000円程度

入る必要がない保険

ここからは、僕が不要だと考えている保険を紹介します。

貯蓄型保険

これは保険というより投資商品になります。
今の時代は、ネットを使えば誰でも簡単に、非常に手数料の安い投資をすることができます。
わざわざ高い手数料を払って、保険という形を使って投資をする必要はありません。

投資は難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、医師になるだけの能力があるのであれば、投資を理解して実践することは決して難しくありません。

このブログでは投資についても扱っていますので、ぜひ他の記事も読んでみてください。

医療保険

医療保険は必須なのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、日本では医療保険は必須ではありません。

我々医師であれば分かると思いますが、基本的に何か病気になったときに行われる医療は基本的に保険診療です。
そのため自己負担は3割になります。

さらに、高額療養費制度があります。
これは年収に応じて、1か月あたりの医療費負担に上限が設けられる制度です。

医師は年収が比較的高いため、高額療養費制度の自己負担限度額もやや高くなります。
それでも、あらかじめ生活防衛資金を貯めておけば、支払えなくなるような金額になることはまずありません。

こういった保険に入らないことが、お金を貯めやすくする重要なポイントになります。

車の車両保険

これは自動車保険の項目でも不要な保険として触れましたが、車が壊れてしまった際の修理費は、保険ではなく貯金で対応すべきです。

車両保険を使って修理をすると等級が下がり、翌年以降の保険料が上がってしまいます。
そのため、非常にコスパが悪い保険になります。

車に乗るのであれば、車を修理できる分のお金はあらかじめ確保しておくべきですし、
そもそも自分の貯金で修理費をまかなえる範囲の車に乗るべきだと僕は思います。

スマホ保険・家電保険

スマホや少し高価な家電を購入したときに、保険への加入を勧められることが多いと思います。

ですが、これらの保険も必要な保険ではありません。
スマホや家電が壊れたとしても、自分の人生を狂わせるような損失になることはありません。

当然ですが、保険料よりも、保険に入ったときにもらえる金額の期待値の方が必ず小さくなります。
そのため、これらも保険には入らず、貯金で対応することでお金を貯めていきましょう。

まとめ

今回の記事では、医師が保険について考える際の基本的な考え方と、本当に必要な保険を4つ、そして入る必要のない保険について紹介しました。

保険は、何も起こらない限り、入っていることで生活が潤ったり、生活の質が向上したり、満足感や高揚感を得られるものではありません。

そのため、保険に入らない、あるいは保険をやめるという選択は、家計見直しの中でも非常にダメージが少ない方法です。

これまで、あまり意識せずに勧められるがまま保険に入り、毎月数万円の保険料を払っていた方もいるのではないでしょうか。

例えば、これで毎月30000円の保険料を削減できたとします。
これは外勤半日分くらいの金額に相当します。

仮に外勤の時給が10000円だとした場合、実際にはそこから所得税や住民税、社会保険料が引かれます。
一方で、保険料の削減で浮いた30000円は、そのまま30000円分の負担が減ることになります。

労働時間に換算すると、5時間から6時間分に相当する可能性もあります。

ぜひこの記事を参考に保険を見直し、毎月の手残りを増やし、そのお金を有意義に使ったり、将来のために残してもらえたらと思います。

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